Xerpaブログ|日本のサービスで外貨をかせぐ

日本のサービスが海外で勝つための方法を考えるブログです

30カ国を飛び回る僕が出張前にするデジタル準備

僕は毎月の半分を海外で過ごしてます。出張前になると自分の「出張準備リスト」をもとに、シコシコ準備します。最初のころはリストなしで準備していたのですが、意外と忘れ物が出るんです。そこで、作ったのが「出張準備リスト」。今回は、そのなかでも、意外と忘れやすくて現地でテンパるものをピックアップしてみました。

 

出発1週間前:ものの購入(必要におうじて)

1. SIMカードの購入

中国やインドネシアなどは、到着空港によってはSIMの購入が難しかったりします。ベトナム、タイ、シンガポール、マレーシアなどは、そこら中にSIMを売っている場所があるので大丈夫ですが、到着が深夜などになると事前検討が必要です。

短期滞在でしたら、Amazonで以下のようなSIMを事前購入するのがおすすめです。AirSIMという手もあります。特に中国の場合は、香港系のSIMを購入してください。香港系SIMですと、中国本土でGoogleTwitterFacebookなどにもアクセスできます。逆に、中国本土系のSIMですとGoogleなどにはアクセスできないため、Google MapやG-Mail、Facebook Messenger、LINEなどが使えずに非常に不便な目にあいます。私も、予約したホテル情報をダウンロードしていなかったため(G-Mail保存)、上海空港からどうすればいいのか非常に困った経験があります。 

WiFiルーターを借りるのも手ですが、コスパが悪い、手ぶらで歩けない(スマホルーターの2台持ちになる)、ルーターのバッテリーの持ちが悪い、といったデメリットからおすすめしません。

2. モバイルバッテリーの購入と充電

海外でのスマホは命づなみたいなものです。しかも、土地勘のない海外では地図アプリを駆使して、ガンガン電池が減っていきます。日本出発前&機内でスマホを酷使した結果、到着空港でバッテリーが5%みたいな惨劇すら起こりえます。

私は、Ankerのバッテリーをフル充電にして出発します。モバイルバッテリーは預け入れできないので、かならず手荷物に入れておいてください。

3. コンセントアダプターの購入

国によってコンセントの形が違います。小型アダプターを常備しておきます。昔はやった、組み立て式の(ロボみたいなやつ)アダプターは、Macbookコンセントの重さに耐えられないのでNGです。

 

出発前日:意外と漏れやすいデジタル系の準備

1. Google翻訳アプリのインストール

あたりまえのようですが、おすすめは日本出発前に「オフライン翻訳」をONにしておくこと。現地でSIMを借りる場合、SIMを買うまではオフラインになるので、「SIMを買いたい」「この両替レートは手数料がはいっているのか?」という場面で活躍します。

2. GrabとUberアプリのインストール

欧米行くならUber、東南アジアに行くなら必須のアプリです。どこもかしこもITなので、このアプリは必須です。中国に行く場合はDiDiになります。

ちなみに、東南アジアなどではGrabやUberで車を頼むと、ドライバーから電話がかかってきます。ベトナム語で「お前はどこにいる」とか言われても困りますよね。あるいは、現地SIMを借りていると電話すら受け取れません。

そこでおすすめなのが、Google翻訳で「私はベトナム語がわかりません。ピンを落とした場所にいますので、そこに来てください」という内容を現地言語に翻訳しておき、Grabで車を予約後、ドライバーにGrabのチャット画面から送信するワザです。こうしておくと、ほとんど電話がかかってきません。

この翻訳文は高頻度で使うので、Google翻訳のアプリで訳文の横に☆(お気に入り)をつけておきます。

3. Baido Mapのインストール(中国のみ)

中国本土SIMや本土のWiFiからだとGoogle系が使えないため、事前にBaido Mapを落としておきます。

play.google.com

4. Amazon Prime VideoやDAZNのダウンロード

部屋でくつろいでても、現地言語で放送されるテレビって意味不明ですよね。とくに寝る前のひとときとか、Amazon Prime Videoとかが役立つのですが、著作権の関係から日本では閲覧できません。ですので、出発前に見たい番組をダウンロードしておきます。

5. 現地空港でのSIM売店と両替所の場所&営業時間チェック

調べたら念のため、プリントアプトしておきましょう。深夜到着だとSIMカードが買えない場合があるので、事前購入かルーターレンタルを考えます。

 

以上、デジタル系の準備に絞りましたが、ご参考までー

Hasta luego

旅行の前に要チェック|東南アジアの配車サービス一覧

配車アプリは旅行前に必ずインストール

UberやGrab、Liftが有名なところですが、そうしたメジャープレイヤー以外に各国でいろんな配車サービスが存在します。

アジアではほとんどUberが使えないので、注意が必要です。2019年8月現在、UberのサイトによるとアジアでUberが使えるのは、

日本(一部)、韓国(ごく一部)、台湾、インド、カンボジアスリランカ

になります。

市場拡大しているので、増えているのでしょうが、そのうち買収や提携などで寡占化しそうですね。旅行にいかれる方は、現地にあったアプリを事前にインストール&クレジットカード設定しておくのがおすすめです。

 

ベトナム

Grab、Go-Viet、ABER、FastGo、その他にもTaxi Groupといったレガシーなタクシー会社も配車アプリを提供してます。

Go-Viet

2018年10月にインドネシアのGo-Jekが、現地パートナーと提携して参入したサービスです。バイクタクシーになります。

FastGo

こちらは、タクシー(バイクではない)に特化した配車サービス。いまいちGrabとの差がわかりません。高級車の配車サービス、FastLuxというものもありますが、車の良し悪しよりもサイトがいけてなさすぎて凹みます。

ABER

Uber(ウーバー)が撤退したら、ABER(エーバー)が現れました笑。中身はUberと同じです。いまのところ、ホーチミンしか使えないです。

 

インドネシア

Go-JekとGrabの一騎打ちですが、インドネシア行くならGo-Jekをおすすめします。

GrabはインドネシアではPayment(Grab Pay)機能を提供できていません。OVOと提携してPayment領域に進出しています。一方、Go-Jekはインドネシア内資としての強みを活かし、自社でGo-Payを提供しています。これは、銀行口座を持たない人でも、コンビニなどでトップアップして使うことができる決済手段になります。

日本人には大きな差に見えませんが、インドネシアでは銀行機能が非常に劣悪なため、コンビニなどでトップアップできる機能は非常に重要です。Bloombergの記事によるとオンラインバンキングでの支払処理のうち、最大で70%が失敗してしまうため、信頼度が低いのです。

Go-Payで支払うとタクシー代が割引になりますので、一度使ってみてもいいかと思います。ペットボトルを持ち込むとGo-Payがもらえる、といったような社会貢献も活発です。

 

マレーシア

ここもGrabが圧倒してます。しかし、その他にも類似したサービスが始まっています。

MyCar

マレーシア発の配車サービスで、サイトによると月に100万乗車数、そして15%のマーケットシェアを獲得しているようです。基本はGrabと同じです。

JomRides

こちらもマレーシア発。Grabと類似ですが、正直UIがイケてないですね笑

Riding Pink

名前がすごいですよね。Grabと類似ですが、ドライバーが女性です。私のような不純なやつはワクワクしちゃいますが、「女性の収入機会を拡大する」「女性に安全な移動手段を提供する」という、非常にしっかりとしたビジョンをもった会社になります。ぜひ、女性には試してもらいたいサービスです。

この他、よりタクシーに近くて少しプレミアムなMULA、ドライバーに継続報酬を提供するdacsee、いまいち取り柄がわからないDiffrideなどのサービスが立ち上がっています。

 

タイ

ここも実質はGrab一択ですが、いくつか他の選択肢もあります。

GoBike

バイクタクシーに特化したサービスです。東南アジアの主要都市はみな同じですが、ジャカルタバンコクは中でもひどいので、バイタクはいい足になります。GrabFoodのようなGo Martや、書類を届けてくれるGo Messangerなどを展開しています。

All Thai Taxi 

タクシー会社ですね。でもユニークな特徴を持ってまして、

  • 絶対に乗車拒否をしない
  • 全車プリウス
  • 24時間サービス
  • 90キロ以上のスピードは出さない

最後の点いいですよね。スワンナプーム国際空港からバンコク市内に行こうとすると、かっ飛ばすGrabドライバーばかりで。気の弱い僕は、むだに飛ばされると、足が「エアブレーキ」を踏んだ状態になって、足がつかれるんですよ。

 

結論:東南アジアではGrabアプリを落としておけばこと足りる

次回は、東南アジアでおすすめするGrabの使い方を紹介したいと思います。Hasta Luego

非常識に見えて強い戦略|いまから日本版Facebookを立ち上げますか?

1. いまからFacebookに戦いをしかける勇気

ベトナムFacebookに類似したベトナムSNSサービスGAPOが始まりました。詳細は不明ですが、2021年1月までに2,000万ユーザーを目指すらしいです。

f:id:monsaan:20190820133940j:plain

Gapo

いま、日本で「打倒Facebook」と言っても、はあ??って言われる確率の方が多いと思います。ミクシィ買えよ!って言われちゃう。でも、このGapo、すでに25億円相当の投資を受けている模様。すごいですよね。

 

2. 百戦百勝でもないグローバルプレイヤー

ベトナムにはAmazonがありません。今現在は、TikiとShoppyがECサイト最大手で、Alibabaが出資するLazadaは、徐々に失速しています。インドネシアも同じで、Tokopediaが圧勝し、Amazonですらインドネシア進出には腰がひけています(慎重っていうのかな?)

Uberも同じで、ベトナムも2年前まではUberがありましたが、今はGrab一色です。そして、シンガポールベースのGrabに対抗すべく、今度はFastGoというベトナム配車アプリが産まれています。

fastgo.mobi

Uberは結局、アジアから撤退してしまいました。なので、今回のGapoだって鼻で笑うわけにはいかないのです。

 

3. まだまだあるぜ後追いサービス

Airbnbに対抗したLuxstay(ベトナム)も注目を浴びています。

www.luxstay.com

Chatworkに類似、というか完全パクリのJobchat

一つ一つあげてたら尋常じゃない数の、類似サービスがあります。でも、市場が伸びてるから問題ないのです。

 

4. 成長市場では、後発でもトップになれる

中国のDiDiはUberを完全に駆逐しましたし、Wechatだって同じ。ベトナム版LINEのZaloだって、Facebook MessengerやViberを一瞬で凌駕しました。

日本は市場が成熟しているので、圧倒的トップの座を二番手がひっくり返すのはほぼ無理です。リーダーは、フォロワーの打ち手をひとつひとつ潰すだけで市場を守れます。

でも、成長市場はその成長速度で成長しないとシェアが落ちます。つまり、攻めつづけないと守れない。フォロワーの打ち手を気にしつつ、とにかく拡大していかなきゃいけない。この速度感が、後発のがあったりするわけです。後発企業は、先発企業をパクれちゃうわけですし。

なので、東南アジア市場の出資機会をみる際には、最大手だけでなく、後発2〜3番手までは見ておく必要があります。

TOEIC990点の勉強法|あなたの英語勉強法では点はのびない?

1. 見のがされているTOEIC受験の価値

突然ですが、私はTOEICが990点(満点)です。留学経験も一切なく、とった点数です。

ババーーン!!って音つけたいんですが、つかない。。。てか、つける気が起こらないんです。

なんていうか、あんまり評価されないんです。むしろ、「TOEIC満点なのに発音がネイティブじゃないよね」とか言われて凹むことのほうが多い。この世の中、TOIEC=実用的じゃない、っていう論がはびこってて、満点とってるヤツとかむしろ馬鹿なんじゃない?って思われちゃうわけです。

だから、TOEIC受験をすすめると、「いやー私はもっと実用的な英会話を学びます」とか言われちゃう。でもね、チョトマッテチョトマッテお嬢さん!

TOEIC自体は実用的じゃなくても、受験という明確な目標に向けて勉強するほうが、絶対成長します。毎週英会話スクール行っても、自己紹介だけネイティブなみに成長するだけ。

かくいう自分も、英会話行きました。Gabaに1年。全然、成長しない。毎回変わる先生に、毎回自己紹介して、趣味はなにか?って聞かれて、毎回同じサッカーの話をして、、、1年後には、流暢に自己紹介とリーガ・エスパニョーラだけを語れる僕が出来上がりました。

だからこそ、絶対にTOEIC受験を強くすすめるんです。僕みたいに意思の弱い人は、明確な期日と点数が必要なんです!別にTOEFLでもいいですが、しょっぱなからTOEFLはきついです。TOEFLの読解なんて、シュメール人の遺跡の話とか出てきて、よっぽど実用的じゃない笑

満点取るために今やること。それは、TOEICの受験申し込みをしてしまうことです。

www.iibc-global.org

2. 「話せなきゃ意味がない」というのはウソ

TOEIC申し込んだら、次に必要なのは「考え方」の改革です。

「日本人は、読み書きはできるけど話せない」

っていう人多いですよね。本当に、読み書きできます???

御堂筋線をMidousuji Masule Lineって書いてるのに、「読み書きはできる」って言い切れますか?

みなさんが小学生とかでしたら、ネイティブな環境に身を置けば勝手に話せるようになるでしょう。でも大人になったら、この方法は有効じゃありません。圧倒的にインプットの量を増やさない限り、話すのは難しいのです。だからこそ、「話せなきゃ意味がない」という考えは捨ててください。

「読んで聞けなきゃ意味がない」んです。だって、読めなくて聞けなきゃインプットできないから。そして、TOIECは読むと聞くがしっかり学べるテストでもあるのです。

 

3. 満点には読む速度が命

インプットの重要性のつぎは、点数のとり方です。上でも書きましたが、日本人はリスニングとスピーキングを重視する傾向が強いと思います。電車のなかで必死に英語を聞いているサラリーマン、多いですよね?

でも、一番大事なのはリーディング、読解です。長文問題だけのことを言っているわけではありません。だって、試験問題がすべて英語で書いてありますから。

リスニング問題のなかには、答えを4つの文章から選ぶものがあります。この4つの文章が即座に読めずに、つぎのリスニング問題が始まっちゃう人がたくさんいます。文法問題で、文章読むのが遅くて長文読解に時間が割けない人がたくさんいます。

なので、いちばん鍛えなければいけないのは「リーディング」の速度です。日本語の小説を読むスピードの半分以上で、二度読みなしに理解できる力が必要です

TOEICで有効な勉強は、読解→文法→リスニング(→スピーキング)の順番です。

 

4. おすすめの勉強法

リーディング

TOEIC500から600点程度の方であれば、自分の好きなジャンルのニュースを読むことをおすすめします。野球が好きならメジャーリーグの記事、映画が好きなら映画の説明文、といった具合です。

大事なのは、ジャンルは同じジャンルを続けること。決して浮気しちゃだめです。同じジャンルを読んでいると、単語も同じような単語が出てきますし、論調も似てるので推察できるようになります。そうすると読む速度があがって、苦痛が減ります。難しいものを必死に読んで挫折するより、かんたんなものを毎日読むことが重要です。NewYork Timesなどは内容が一般的なものが多いのでおすすめです。

www.nytimes.com

TOEIC700点を超えてくると、これは過去問が最適な勉強ツールになります。リスニングの問題には、解答選択肢からリスニング内容を逆に推察できるものもあります。リスニングが始まる前に、選択肢からストーリーを推察できればリスニングの精度は抜群に上がります。

TOEIC900点を超えている人は、リーディングに問題はないので、ここは飛ばして問題ないです。

文法

こいつが一番やっかいです。だって、学ぶモチベーションが上がらない笑

リーディングの力が、日本語小説を読む速度の3割程度まで来たら、文法を勉強開始しましょう。勉強方法は、過去問です。なんの変哲もないアドバイスですが、以下のような本を一冊仕上げるしかありません。

 

TOEIC L&Rテスト 文法問題 でる1000問

TOEIC L&Rテスト 文法問題 でる1000問

 

 

リスニング

リスニングが一番勉強している気になるんじゃないでしょうか?でも、一番効率が悪い。

僕は、電車内でCNNとか聞いてましたが、いつの間にか仕事のこと考えてる。オバマ大統領の演説聞きながら、「あー、送別会の店とらなきゃー」とか。全然、身につかない。

リスニングについては、シャドウイングがおすすめです。聞いたことをそのまま頭の中で発音します。安心してください。最初は、ほとんどできません。「俺ってこんなにできないやつなのか!」と凹む必要はありません笑

シャドウイングがおすすめなのは、リスニングの集中力が高まることです。スピーキング力も高められますが、最大のメリットは集中できること

もう一つの方法は、字幕付きの動画を見ることです。TEDは、英語字幕が見れるので押すめのコンテンツです。

www.ted.com

また、本番ではリスニングは、冒頭をしっかり聞くことに集中してください。英語は最初に疑問詞や主語といった重要な情報がやってきます。WhyなのかWhatなのかWhenなのか、何で始まったのかをを聞き逃すと、もうおしまいです。だから、「最初が命」と肝に命じて聞き取ってください。

ほかにも、細かいコツはありますが、まずは勉強法として外してはいけない点を書かせていただきました。それでは!Hasta luego

孫さんに続け?東南アジアB2B SaaSに投資する3つの理由

1. 変わる東南アジアの街並み

東南アジアってみなさんどんなイメージなんですかね。

車とバイクと自転車がごった返してて、路地には見たこともない果物とか野菜とかを売ってる露天がひしめいてる。歩道はボコボコであるきにくい。でも、車道に出ると一瞬で引かれる。夜は暗いし、風俗がおおっぴらに存在する。

こんな感じですかね?

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もちろん、このイメージはあってます。でも、ビジネスの中心地になるとこんな感じ。

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ジャカルタ中心地

めっちゃ、都会です。

金曜日の夜は洋楽がガンガン流れるクラブにベントレーで乗り付け、シャンパンがぶ飲みするやつもいるし、高島屋でネスプレッソを普通に定価で買っていく奥様もいる。支払いはPayPayみたいなデジタル決済、タクシー以外にGrabとかUberが普通、UberEatsなんて日常茶飯事、これはこれで東南アジアのリアルなんです。

 

2. 誰も彼もがスタートアップ

みんな、めっちゃ起業します。パンチドランカーなのか?脳内が麻痺しているのか?と思うくらい、リスク背負って起業します。

日本で起業っていうと、IT系とか意識高い系のイメージが多いですが、カフェやカラオケ、雑貨屋、和菓子屋なども彼らにとっては起業です。中には、博物館を作ろうとしているツワモノもいます。

ベトナムのブオン・ディン・フエ副首相は、2016年から2020年までに100万社のスタートアップを創出し、ベトナムを「起業国家」にするという宣言をしました。なんか、「一億総活躍社会」みたいな響きですね。なかでも、IT、観光サービス、食ビジネスなどが中心に据えられています。

特にSaaSは、設備投資が小さい、営業チャネルの重要度が小さいことから、ガンガン起業しています。そこらへんの大学生が、「アプリの開発会社をたちあげます!」みたいな。ビジネスモデルもあいまいだし、事業計画なんて見たことがないですが、ガンガン行きます。

これ、逆に言い換えると、圧倒的な市場支配者が少ないんです。市場ニーズに供給が追いついていないので、どんどんスタートアップが立ち上がるんです。

 

3. 人口増と経済成長という波

東南アジア、特にベトナムインドネシアは言うても、まだまだ経済力はありません。体感する物価水準は、日本の4分の1から3分の1程度でしょうか。

彼らには人口増加と5%から6%を超える経済成長の波にのってます。どんな、小さな船でも順風ならぐいぐい進みますし、日本のように人口減、経済停滞という逆風なら、どんな優秀な高速船も減速します。

ほっといても、日本以上に成長していくのが東南アジアです。

 

4. 外資が出資したがっている

人口増が見込めると、長期的にはその国の内需が魅力的になります。インドネシア2.5億人、ベトナム1億人、それが物やサービスを買っていくわけですから。なので、自国マーケットの停滞が始まった外資が目をつけるわけです。

一方で、東南アジアの中で、タイ、インドネシアベトナムカンボジアラオスは英語が使われません。観光では通じます。でも、各社のホームページ表示言語は英語ではなく、各国の母国語です。日本人にはまったく読めないウェブサイトばかりです。ユーザーも情報収集にはローカル言語をつかって検索するわけです。「名刺管理」って日本語で検索するベトナム人なんて、0.01%もいないでしょう。

つまり、どんな外資系企業も母国での成功が通用しにくいんです。SanSanがどんなに日本で成功しても、ベトナム人はだーれも知りません。

そこで、1から市場を開拓するよりは、すでに現地で目が出てる会社を買ってしまおう!ということになるわけです。札束ペシペシ攻撃ですね。日本円にすれば、東南アジアの会社はまだまだ安いので、リスクも抑えられますし。

 

4. 実際すごいスタートアップが産まれてる

市場は伸びているし、その波にのってスタートアップがナメコのように増えてますし、そこにお金を入れたがっている人がわんさか。

そんな中で、時価総額1,000億円を超えるユニコーンが生まれています

シンガポールGrab

インドネシアのGojek

インドネシアのTraveloka

 

 

5. まだまだのB2Bエリア

成長しているぜ!といっても、そのほとんどがコンシューマ向け(B2C)なんですね。オンラインコマース領域では、シンガポールのShoppyやベトナムTiKi、Lazada、インドネシアTokopediaが注目されてますし、電子決済も各国有名スタートアップが生まれています。

一方、B2Bとなるとメガベンチャーは激減します。でも、無いわけじゃないんです。マネーフォワードにそっくりのサービス(ベトナムのMisaやインドネシアのMekariなど)もあれば、HRTechの企業もたくさんあります。ただ、B2Bで有料サービスを利用する環境に至っていないため、マネタイズに苦しんでいるのです。

 

6. だからこそのB2B SaaSスタートアップ投資

前の通りB2B市場はまだまだです。でも、

・圧倒的支配者が不在で、大量のスタートアップが産まれている

・人口と経済の爆発的成長がつづく

・そこにお金を入れたがっている人がたくさんいる

という3つの背景を考えれば、B2Bマーケットが立ち上がらない理由はありません。

正直、B2Cベンチャーはすでに手が届かない金額に達しています。高い!でもB2Bは、圧倒的に格安です。さらにSaaSモデルは必要キャッシュが少ないのでリスクも小さい。だからこそ、B2B SaaSへの投資タイミングは今だと感じています。